2020 年 9 巻 4 号 p. 175-180
[目的]立位で足指圧迫力を測定し,測定値の信頼性と妥当性を検討した。[対象と方法]対象は,通所リハビリテーションを利用する要介護高齢者78名(82±7歳)とした。立位での足指圧迫力に加え,各身体機能の測定を行った。[結果]立位での足指圧迫力は右がICC=0.85(95%CI:0.77~0.90),左が0.78(0.67~0.85)であった。妥当性は相関係数から検討した。足指圧迫力は左右ともに,握力,膝伸展筋力,足関節底屈筋力,足関節背屈筋力,骨格筋量と,足指圧迫力左右合計値は,握力,膝伸展筋力,足関節背屈筋力,足関節底屈筋力,骨格筋量と有意な相関が認められた。[結語]立位での足指圧迫力の信頼性は,左右ともに十分に高いことが確認された。また,立位での足指圧迫力は,要介護高齢者の筋力指標として用いることが可能であることが明らかとなった。