抄録
ナスの局所加温の加温部位および加温時間帯が主枝,側枝,根の成長および蒸散,光合成に及ぼす影響を検討した.株元加温により,側枝の発生および成長が旺盛になり,第1花の開花日が早くなった.株元加温および根域加温により個葉の蒸散速度および光合成速度が向上し,培養液の給液量が多くなった.しかし,加温部位による生育の様相は異なり,株元加温では側枝,根域加温では主枝および根の成長が旺盛になった.また,株元加温による側枝の成長は,加温時間が長くなるほど促進されたが,加温時間帯には影響されないことが明らかとなった.