抄録
ウワバミソウの挿し芽苗の生育に及ぼすポット育苗における培養土の窒素施肥量および水耕における培養液濃度の影響を調査した.バーミキュライトを用いて1 L当たり窒素施肥量を0,200,400および800 mgとした培養土を作成し,発根したウワバミソウの挿し穂を鉢上げした.鉢上げ21日後では各施肥量とも生育に差は認められなかったが,鉢上げ42日後では窒素施肥量が400 mg・L−1の培養土で最も生育が促進された.さらに,濃度を0.25,0.5および1単位とした園試処方培養液に,発根したウワバミソウの挿し穂を移植して水耕した.濃度が0.5および1単位では枯死や葉先枯れが認められたが,0.25単位の濃度では枯死や葉先枯れは観察されず,生育が優れた.