2017 年 16 巻 3 号 p. 339-344
ウンシュウミカンにおいて,茎頂接ぎ木法によるHSVd,CDVd,CVd-VI除去のための新梢伸長中の温度条件の影響について検討した.3種類のウイロイドに感染したウンシュウミカン‘みえ紀南3号’樹を,40°Cと25°Cを4時間ごとに繰り返す断続熱処理と28°C一定の定温区の2種類の温度条件下で生育させた.茎頂接ぎ木は,各温度条件下で成長させた新梢から摘出した0.2 mmの長さの茎頂を用いた.温度条件に関係なくCDVd除去が最も簡単であり,引き続いてCVd-VI,HSVdの順となった.茎頂接ぎ木が活着した個体中の各ウイロイドの除去率は,断続熱処理区が高くなった.しかしながら,各処理区間においてカイ2乗独立性検定で有意な差が認められなかったため,断続熱処理の併用は必要ないことがわかった.0.2 mm茎頂接ぎ木は,ウンシュウミカンのHSVd,CDVd,CVd-VI3種混合感染したウイロイド除去の効果的な方法であることが示された.