抄録
培地を無くし,遮根できる布(底面遮根材)を用いて底面給液することにより,根域を薄層化することで,セル成型育苗システムを軽量化した“セルシート”育苗法を開発した.底面遮根材および根域を保護する資材(根域保護材)が,苗の接着性,生存率,地上部生体重に及ぼす影響をレタス,ハクサイ,トマトで調査した.底面保護材にテトロン200 lpiまたはテトロン250 lpiを用いると,シートを垂直にぶら下げた程度では苗は全く落下せず,苗を剥がしても根が傷がつかず,適当な苗の接着性があった.底面保護材にテトロン200 lpi,根域保護材に80 ℃で乾燥したピートモス200~400 ml/シートの組み合わせで,対照のセルトレイ区よりも地上部生体重が大きくなった.しかし,レタスではセルシートを根域保護材で被覆した場合,生存率が低下した.