園芸学研究
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育種・遺伝資源
自家和合性の獲得を目的としたコルヒチン処理による四倍体ロコトトウガラシ(Capsicum pubescens R. & P.)の作出
宮島 郁夫柴里(高見) 栞市川 愛菜水ノ江 雄輝
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2021 年 20 巻 2 号 p. 143-148

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抄録

南米原産のロコトトウガラシの種子に対するコルヒチン処理を行い,自家和合性をもつ四倍体ロコトトウガラシの獲得を目指すとともに,四倍体ロコトトウガラシの形態的特性と自家受粉による着果性を調査した.二倍体ロコトトウガラシ3系統の種子へのコルヒチン処理により合計38個体の四倍体を得た.四倍体ロコトトウガラシの葉幅,花弁長および花粉粒径は二倍体より有意に大きかった.二倍体ロコトトウガラシは自家受粉ではまったく着果しなかったが,四倍体では自家受粉で着果する自家和合性の個体が見いだされた.

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