ポット栽培のキュウリを用い,植物体重量から日射量と果実の有無が蒸発散および植物自体の成長に伴って保持される水分に及ぼす影響を個体レベルで調査した.果実が5~12個着果した株を用いて,電子秤によるポット重の測定を3日間行い,蒸発散量を経時的に測定した.調査2日目に果実を除去し,果実の有無によって同一個体で蒸発散量および植物体の水分量に違いが生じるか調査した.植物体に保持される水の量は果実がほとんどで,夜間の吸水量の半分程度は果実に蓄積される水であった.キュウリ植物体の吸水量において果実肥大に伴う果実の吸水量の変動は,日中に比べて夜間の方が大きかった.日射量が多い時には果実がある場合の方が蒸発散量は多くなる傾向が見られた.また,平均日射量と葉面積当たりの蒸発散量は2次式で回帰でき,日射量の2乗の項の係数は負の値となった.