園芸学研究
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栽培管理・作型
メロンのハウス抑制地ばい栽培における着果節位および整枝方法が果実糖度に及ぼす影響
平井 剛後藤 英次中村 隆一
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2005 年 4 巻 1 号 p. 55-58

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抄録

メロン‘ルピアレッド’を用い, 地ばい作り, 子づる2本仕立て(1株4果収穫)のハウス抑制栽培における着果節位および整枝方法と果実糖度の関係について検討した. 着果節位を下げるほど糖度が高まったが, 収穫果数が減少する傾向が認められた. また, 6節から着果させた場合には, 果溝(果実表面の縦溝)が深くなるなど, 外観品質への影響が認められた. このため, 8~11節に着果させるのが最適であると考えられた. 整枝方法については, 子づるを25節で摘心することにより生育後半の草勢が著しく衰え, 糖度が低下した. 側枝を除去する節位を下げて多側枝とした場合, いわゆる「うらなり」が増加し, 茎葉の充実が妨げられたため, 収量および品質に効果は認められなかった. 糖度にもっとも大きな影響を及ぼしたのは, 着果節位以上の葉身重であった. ハウス抑制栽培においては, 着果節位以上の健全な葉の量を確保することが, 果実品質の安定化につながることが明らかとなった.

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© 2005 園芸学会
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