園芸学研究
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発育制御
カラタチとヒリュウ台木がカンキツ新品種‘天草’と‘あまか’若齢樹の生育, 収量および果実品質に及ぼす影響
米本 仁巳高原 利雄奥田 均緒方 達志
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2005 年 4 巻 1 号 p. 81-84

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抄録

コンパクトな樹冠形成による栽培管理の省力化と果実品質の向上を目的に, わい性台木のカラタチまたは‘ヒリュウ’台に接木した‘天草’と‘あまか’を用い, 両台木がこれら品種の定植後の初期生育, 収量および果実品質に及ぼす影響を比較検討した.
樹冠容積は両品種で定植4年後にカラタチ台に比べ‘ヒリュウ’台で有意に小さかったが, 6年後に両台木とも台勝ち現象がみられ, その程度は‘ヒリュウ’台でより顕著であった. 果汁糖度と酸度は両品種でカラタチ台に比べ‘ヒリュウ’台で有意に高かった. ‘ヒリュウ’台で1樹当たり収量は低かったが, 樹冠1m3当たり収量は高かった. 以上の結果から, ‘ヒリュウ’台は‘天草’と‘あまか’のコンパクト樹冠形成および果実品質向上に有益な台木であると思われた.

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© 2005 園芸学会
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