園芸学研究
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紫外線照射によるカンキツのファイトアレキシン, スコパロン生成量の品種間差異
國賀 武松尾 洋一津村 哲宏児島 清秀松本 亮司
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2005 年 4 巻 1 号 p. 99-103

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抄録

紫外線照射で生成するカンキツ類のファイトアレキシンであるスコパロン(6,7-ジメトキシクマリン)の果皮および葉での生成量の品種間差異を検討した. カンキツ類26種・品種の果皮と29種・品種の葉に20分間の紫外線照射を行った. 発育期(8月)の葉および果実では成熟期(12月)のそれらより生成量が低かった. 幼葉では‘吉田ポンカン’, ‘ユーレカ’レモン, キンカン類などが, 成葉では‘セミノール’, ヒュウガナツ, ‘ユーレカ’レモンが, また, 幼果では, ‘ユーレカ’レモン, ネイハキンカン, 成果では, ‘津之香’, ‘ロビンソン’, ネイハキンカンの生成量がそれぞれ多かった. また種・品種間あるいは器官別でも, 紫外線によるスコパロン生成量には大きな差異があり, また生成量の変化にも差異が認められた.

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