抄録
アスパラガスの半促成長期どり栽培において,寄生するアザミウマ類の発生消長と近紫外線除去(UVA)フィルムの利用がアザミウマ類のハウス内密度に及ぼす影響について検討した.西南暖地のアスパラガスにおける優占的な寄生種はネギアザミウマであった.本種は,立茎開始後しばらくは親茎のやや上部に多く寄生していたが,立茎完了期(立茎開始後60日)から夏芽収穫期にかけて寄生の中心が親茎の下部に移った.また,本種はアスパラガス圃場において,より新鮮な擬葉を好んで寄生した.そして,本種の寄生密度は,茎葉の若い5月以降に急激に上昇して,5月中旬から下旬にかけて著しく高まったが,薬剤防除により生息密度は急速に低下し,その後も8月中旬まで防除により低密度で推移した.9月以降は防除なしでも密度は上昇しなかった.アスパラガス半促成長期どり栽培におけるUVAフィルムの利用は,本種に対する密度抑制効果が高く,減農薬栽培に役立つと考えられた.