抄録
ニンジンを水耕し,通気および根域の水分条件が根の肥大に及ぼす影響を調査した.水耕培養液液面レベルをニンジン主根基部より7 cm下に保ち,1時間当たり0分(0分区),5分(5分区)および60分間(60分区)培養液に通気してニンジンを水耕した.培養液は園試処方1/2単位濃度液を使用した.その結果,処理区間で主根重に有意差は認められなかったが,60分区では主根肥大部分が長くなった(実験1).園試処方1/2単位濃度液を入れた栽培槽内に設置した底面が網目状の栽培ケース内に主根を水平方向に置き,主根が水没する(主根水中区),および主根が水没しない(主根気中区)ように培養液水深を調節してニンジンを水耕した.培養液は連続通気した.その結果,主根水中区に比べ主根気中区では,根基部から10~20 cmの部分の肥大がすぐれ,円筒形に近い形状となった.また,裂根の発生も少なかった(実験2).