園芸学研究
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原著論文
クリ果実の長期貯蔵中における品質要因の変化
本間 貴司井上 栄一松田 智明原 弘道
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2008 年 7 巻 4 号 p. 591-598

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抄録
ニホングリ(Castanea crenata Siebold & Zucc.)果実の長期貯蔵試験を2004年10月から2005年9月までポリエチレンフィルムを包装材として行った.処理区として包装材1枚区,2枚重ね区,5枚重ね区を設け,品質要因として可食部の可溶性糖含量,デンプン含量および微細構造を調査した.健全果率は貯蔵2か月後から大きく減少し,5枚区では貯蔵10か月の時点ですべての果実が商品価値を失った.袋内のガス組成は包装材の枚数が多い区ほど酸素濃度が低く,二酸化炭素濃度が高い値を示した.果実の微細構造は貯蔵3か月で処理区間に大きな差異が観察された.すなわち,すべての処理区でデンプンの分解像が観察されたが,その進行程度は1枚区,2枚区に比較し,5枚区で抑制されていた.5枚区では,袋内の低酸素・高二酸化炭素により果実の呼吸が抑えられ,結果としてデンプン分解が抑制されたと考えられた.最終調査日の1枚区および2枚区において,健全果ではデンプンの分解像が少なく,デンプン含量も高い値であった.この時点での健全果率は50%程度であったが,健全果ではデンプンの蓄積量が高いことから,収穫時におけるデンプン蓄積量,すなわち成熟度の高い果実ほど貯蔵性が高いことが示唆された.
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© 2008 園芸学会
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