抄録
高齢者と交流することへの意識や意向は,高齢者と交流した経験が関連していると仮定し,これを検証するために,小学校5・6年生の児童を対象に高齢者に関する意識調査を実施した.
その結果,単に高齢者との交流経験があったり,同居していたりするだけでは,高齢者との交流意向があるとは限らないことが明らかとなった.ただし,祖父母と現在交流していることと,高齢者との交流の意向の関係については,さらなる検証の必要があると考えられる.
また,高齢者との交流を積極的に望まない子どもは,高齢者に対してネガティブな感情を抱いているというよりも,高齢者への関心が低い傾向にあることが伺えた.高齢者との交流の意向がある子どもは,そうでない者よりも世代間交流活動への参加意向も高かった.
これらの結果より,子どもの高齢者に対する肯定的な感情を育むためには,まずは高齢者への関心を高めるための働きかけが必要であると考える.