抄録
本研究は看護師の職業の継続意志に影響を与える要因と考えられる、同職種間の「感謝」と、看護職の継続意
志との関連について検討することを目的とした。
公立A病院に勤務する看護師450名を対象に質問紙調査を実施し、「感謝」の因子分析結果と、それぞれの因子と看
護職の継続意志との関連について検討した。
「感謝」の因子は「能動的感謝」と「受動的感謝」の 2 因子が抽出された。それぞれの因子は、看護職の継続意志
に対して弱いながらも有意な相関関係を示した。したがって、看護職の職場における同職種間の「能動的感謝」と「受
動的感謝」は、職業の継続意思の向上に影響を与える要因であることが示唆された。