国際P2M学会誌
Online ISSN : 2432-0374
分野横断・「共-進化」型研究開発プログラムマネジメントとその検証
重藤 さわ子堀尾 正靱
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2015 年 10 巻 2 号 p. 23-38

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抄録
我が国の研究開発において、より効率的・効果的な研究開発成果創出に向け、プログラム概念、プログラムマネジメント導入の重要性が認識されつつある。しかし、プログラム適用事例が乏ししいため、そのあり方については、ほとんど実証的な議論が行われていないのが現状である。本研究では、分野横断性、中長期性を持つ課題に、社会の多様な主体の協働で本研究者らが取り組んだ、JST-RISTEX環境・エネルギー研究開発プログラムについて、P2M理論に照らし合わせた考察を行った。同プログラムにおけるマネジメントは、未知の課題に対して上記主体群がともに取り組みともに進化する「共−進化」型のプログラムマネジメントといった新たなマネジメント方法をも生み出しながら、効率的かつ効果的なものであったことを確認した。さらに、「モニタリング」・「評価」にかかわるマネジメントについても検討し、「価値指標」の設定やそれに対するプログラム内外での認識の共有・共-進化をめぐり課題があることを明らかにした。
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© 2015 International Association of P2M and Authors
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