抄録
地域活性化の推進には個別ニーズを充足させるボトムアップアプローチだけでなく、全体最適を図るトップダウンアプローチも重要である。しかし、性質が違うアプローチを統合的に用いるためには、アプローチ間をシームレスに繋ぐことによる包括的な設計方法論の活用が必要となる。
そこで、本研究では北海道奥尻町の総合計画立案の事例をもとに、地域活性化プログラムをひとつのシステムとして捉え、目的・方法論・方法の3レイヤーから構成された地域活性化プログラムデザイン方法論を設計した。そして、持続的な地域活性化のために、プログラムデザインの結果を継続的に検証するための奥尻QOL調査を開発した。多様なステークホルダーに対する非構造化インタビューにより、プログラムデザインの有効性について確認した。