業種の枠を超えた研究開発方法論の共有を目的として、スキームモデルに基づく研究開発プロセスの分析手法を提案する。このために、まず、スキームモデルを統一的な枠組みとして用いることで、様々な業種の研究開発における意思決定の流れを比較分析する方法を検討した。この結果、マーケット・プルとシーズ・プッシュに着目することで、意思決定の流れを可視化できる概念モデルを立案した。次に、立案した概念モデルを、組立系、素材系、医薬系の各業種の研究開発プロセスに適用し、それぞれの業種の特徴を顕在化させた。また、これら特徴の具体例について事例を用いて説明した。最後に、各業種の特徴を生かす方法について、プラットフォームマネジメントの視点から考察した。