本研究では、バイオマスから水素を製造する全プロセスのコスト評価を行い、その結果より経済性評価を行った。近年、環境・エネルギー問題の観点から、化石燃料にかわるエネルギー資源としてバイオマスに期待が寄せられている。しかしながら、日本においては食品廃棄物等のバイオマスがあまり利活用されていない。本研究では、この食品廃棄物をエネルギーとして利用できるようにバイオガス化し、さらに燃料電池により高効率に利用できる水素に変換するまでの全プロセスについてコスト評価を行った。その結果をもとに、バイオマスから水素を製造する事業の経済性を4つの指標で評価を行い、その実現可能性を明らかにした。