抄録
リスクが大きな新薬開発ビジネスのオペレーション面で中心課題となる試験スケジュールを最適化する手法を開発した。リスクは、先行タスクの成否を確認して後続タスクへの投資を判断するという形で抑制可能となる。本手法は、投資額期待値をリスク指標として、試験レベルのタスク順序およびスケジュールにおいてリスク指標を最小化する。手法の特徴は、(1)タスクの最適順序を与える投資損失指標を導き、順序制約のある場合にも拡張、(2)タスクの順序が与えられたときのスケジュール探索をダイナミック・プログラミングによる資源配分に基づき定式化したことである。製薬会社での新薬開発プロジェクトを模擬した27試験のスケジュールに適用し、評価した。