抄録
最近の不動産流動化に伴い、都心の一等地の未利用地には、複雑な利権調整と最大の価値の創出を生む斬新な建物が建ち始めている。これら一等地の開発型商業ビルは、ユニークで複雑なデザインと形状に計画されているため、"もの作り"を担う建設プロジェクトマネジメントにも高度な施工技術と新しい手法が要求されている。本報では、不動産投資案件の工事を行った結果、従来の品質、コスト、工期、安全環境(以下QCDSE)という施工管理項目に加え、建設マネジメントに必要となった4つのキー・マネジメント(組織、調達、デザイン、施工プロセス)について説明するとともに、これらの4つのマネジメントの関連をP2Mのシステムズマネジメントからまとめた。