プロジェクトマネジメント方法論が国内で認知が高まるにつれて、プロジェクトオフィス、あるいはPMO(プロジェクトまたはプログラムマネジメントオフィス)を設置してプロジェクトの円滑な運営を目指す動きも広がっている。一方、国内IT業界で提唱・導入されるPMOの役割については、国際的な流れとは異なる理解が散見される。本論文では、プロジェクトの現場からの報告として、PMOの役割に関するIT業界で特有な理解のゆがみについて紹介する。そうした誤解は他業界と異なるIT業界の特性に根ざしていると考えられ、無防備に採用するのは危険な考え方といえる。