抄録
医薬開発プロジェクトの評価へのリアルオプション適用の有用性について多く述べられている。しかし、Black=Scholesモデルであれ、Copelandの2項モデルであれ、その具体的な適用、特に製薬プロジェクトについては発表されていない。そこで、著者は2項モデルの製薬プロジェクトへの適用について既に発表した。しかし、複数のプロジェクトから構成されるプログラムの評価への適用についてはまだ発表されていない。ところが、実際に求められているのは、進捗度の異なる複数のプロジェクトが同時進行しているプログラムへの適用である。そこで、既に発表した個別製薬プロジェクトへの適用にもとついて、ここに複数の進捗度の異なるプロジェクトを持つプログラムへの拡張について検討する。