抄録
P2Mには、「プロジェクトファイナンス」の知見が求められているが、これはプロジェクトの個別マネジメントでの領域であり、複数プロジェクトを前提とするプログラム、定常業務を含む個別事業、さらには、企業価値向上・企業価値担保へのファイナンスの場合にはどうか。また「コーポレートファイナンス」との関係如何。本論では、P2Mに必要なファイナンス知見体系の検証を試みた。結論は、将来の価値創造を担保とするファイナンス知見自体は基本的に共通であり、P2Mの人材育成では、「プロジェクトファイナンス」知見を中心とした、さらなる体系化が期待される。その体系化の具体的な試案も提示したい。