抄録
新事業開発の成否には、投資や組織の大きさ以外のファクターも存在する。例えば大企業において十分な資金と人材を投入した事業が必ずしも成功するとは限らず、逆に資金・体制面で貧弱な組織が立ち上げた事業が大成功を収めるケースも数多く存在する。本稿では少人数で立ち上げたガレージベンジャー型のモデルと大企業内で組織的に立ち上げたモデルを比較することにより、スキームモデル設計時の重要なファクターを自らの経験をベースに明らかにする。さらにその分析を元に箱根地域を中心としたCO_2削減と地域活性化を同時に実現することを狙った産・学・官連携事業のリスクマネジメントを考慮したスキームモデルについてP2Mの視点で考察する。