A-1 日本の国民経済計算におけるグローバル人材育成の課題(グローバル人材/社会再生トラック,「グローバル人材育成とP2Mによる社会再生」～グローバル時代における教育制度改革～)

抄録

国民経済計算は、内閣府経済社会総合研究所(ESRI)が担当する経済統計であり、国際協力により作成する基準、System of National Accounts (SNA)に従って作成される。本分野にはグローバルに専門性の高い研究コミュニティが存在する。ESRIは研究コミュニティに十分貢献できていない。本稿では、ESRIがSNA分野における「グローバル人材」を育成するための課題について考察する。本分野のグローバル人材育成の課題は語学力向上よりむしろ専門性を高めることである。職員の専門性を高めるためのキャリア・ディベロップメントを行うには、短期のローテーション人事などの日本的雇用慣行が障害になっている。