主催: 一般社団法人 国際P2M学会
会議名: 第22回秋季研究発表大会
開催地: 東京農工大学小金井キャンパス工学部 講義棟
開催日: 2016/10/01
p. 82-91
本研究の目的は、企業組織の戦略的グローバルネットワーク経営とマネジメントコントロールシステムの状況依存的関係の検証のための仮説を抽出し、提示することである。研究では、企業のネットワーク上のマネジメントコントロール問題を組織のマネジメント成熟度モデルの視点か ら分析を試みる。具体的には、2012年から2016年にかけておこなった海外の日系現地企業のフィルード調査結果をもとに、既存のグローバルネットワーク形成状況を分類した上で、マネジメント要素の成熟度レベルとの関係を推察し、その中で一定の仮説を抽出する。事例研究からは、グローバルネットワークレベルの高い企業では、情報マネジメント成熟度と組織構造マネジメントの成熟度が重要であると示された。また、ローカルネットワークのレベルの高い企業では、人的資源マネジメント成熟度と組織文化マネジメントの成熟度が重要な要素であると示された。