抄録
企業が存続していくためには、改善・改革を行っていかなければならない。その過程で人材のアンバランスが生じ、人材の調整も必要となる。企業は人材を送り出し、再就職支援会社は人材を引き受けて、他の企業でその人材の生かされる場を提供する業務を担っている。人材がある企業から出て別の企業でいきいき働くためには、本人の「納得」が重要である。キャリアコンサルタントは、前職の退社について本人が納得のいく意味づけを行う支援から始まり、人材が新たな場に納得して入職するためのサポートを行う。このような人材のキャリア移転時における「納得」の大切さを考えると、そこに対してサービスをいかに提供するかが課題となる。したがって、キャリアコンサルタントをプログラムマネジャと見立てると、企業の人材開発プロジェクトと再就職者毎の入職プロジェクトを統括する立場となる。このため本稿では、人材のキャリア移転をスムーズに行うためのコンサルテーションにP2Mフレームワークを当てはめて再就職問題を考察する。