抄録
VRゲームにおける剣戟では、物体を切る際の抵抗はなく、振動によるフィードバックを行うことが多い。そこで、本研究では、対象物体の材質に応じた切断途中の抵抗の提示と、切断後の抵抗の消失を行うことで、ユーザーに対して切り抜く感覚を与えるデバイスFULCutterを開発した。そして、材質の差異による切り抜く感覚の違いを表現するために4つの物体を切り抜くコンテンツを実装した。既存手法と比較する実験を通じて評価した結果、FULCutterの方が切り抜く感覚を与えられていることがわかった。また、4つの物体いずれの切断途中の抵抗の提示に関しても、FULCutterがより高い評価を得た。