抄録
本稿では、IoE時代のものづくりや様々なサービス領域でのシステムのデザイン・構築・運用に関するP2Mについて論じる。IoE時代のP2Mのためには、様々なマイクロサービスコンポーネントからなるシステムとそのオーケストレーションが課題となる。しかしながら今なおIoTのシステム開発のアーキテクチャとして用いられているものの多くは、クラウド上のデータベースソリューションである。だがそのシステムのデザインは、現場の能力開発や現場からの改善は否定され、トップダウンの計画化とシステム構築・運用がなされる。本発表ではそれとは異なる現場からのアーキテクチャデザインとマイクロサービスの視点から、システムデザイン・構築・運用に関するP2Mのスリーエスモデルを論じ、それがフォグコンピューティング領域での新しいIoEアーキテクチャと密接に結びつくことを論じる。