抄録
少子高齢化・長寿化というわが国に到来している未曾有の社会現象に対峙するためには、新たな視座からのソーシャル・イノベーションが要求される。「モノ」を対象とした競争によるイノベーションから「コト」の価値や関係性から形成されるイノベーションを探求する。本研究では、P2Mの価値創造プロセスを「まなざし」の視座から接近し、3Sモデル(スキームモデル、システムモデル、サービスモデル)を技術経営の新潮流(社会構成主義)から理論を整理する。「技術決定論」と「技術と社会のダイナミックな相互作用を重視する理論」との根本的な相違から、ソーシャル・イノベーションの可能性を議論する。さらに、現在取り組んでいる「留学生のまなざし」からの産官学連携での地域活性化活動をP2M知識体系を適用して分析し、P2Mプログラムマネジメントの有効性を議論する。