抄録
企業の競争力強化のためにはコストダウンが必須である。それをもたらすのは省エネルギーや省力化などの推進による生産性の向上であるが、実際の施策は製造現場任せとなっている場合が多い。例えば「製造オペレーションを外注化してコストダウンを図る」というミッションが投げかけられても、製造現場では、どのように進めてよいか指針の無いまま、試行錯誤しながら課題と向き合っている状況がある。この状況を改善するためには、製造現場に合った方法を考えて、ミッションを再定義[1]し、現場力を活かす演出が求められる。現場力の向上のためには、現状把握を行い、再度仮説を提案するプログラムマネージャーが必要である。本検討では、現場の能力を最大限に引き出して競争力へと高めるために必要なプログラムマネージャーの役割について考察する。