抄録
本学会では、我が国のODA事業におけるプログラム・アプローチの必要性・重要性に関しては複数の先行研究がある。また、ODA事業を担う政府官庁であるJICAも「JICA事業マネジメントハンドブック」を刊行し、ODAプログラムに関する取り組み方法を示している。本論文では、これらの先行研究やJICAの取り組みを踏まえ、筆者が実際にバングラデシュで携わっているJICAの技術協力プロジェクトの実証研究により、より普遍性が高く効果的なODAプログラムのプロファイリング手法を提案した。プログラムの策定手順が明確化され、また、それを実現するための工夫が示されている。すなわち、1つの技術協力プロジェクトの中でプログラムを策定し、それを国家戦略とすることで実現性を高めている。