国際P2M学会研究発表大会予稿集
Online ISSN : 2432-0382
ISSN-L : 2432-0382
2019 春季
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P2M理論による高レベル放射性廃棄物(HLW)地層処分政策の社会的受容性の考察
欠如モデルによる市民会議の事例分析
*山田 美香松岡 俊二李 洸昊Yunhee CHOI
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p. 426-439

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抄録

高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分をめぐっては、国民的議論の広がりはなく、候補地選定も進まず、社会的受容性が非常に困難な状況である。その克服のため、社会的受容性が醸成されないのは、市民の技術的安全性の理解不足に由来するとし、専門家による技術的な一方向コミュニケーションが行われている。そのアプローチは「欠如モデル」として批判されながら、その多義性から、今日においても議論され、意義と限界についてはまだ十分な研究蓄積がない。本稿は、HLWの地層処分の社会的受容性をP2M理論の手法を応用し、欠如モデルのコミュニケーション事例により市民の態度変化を分析した。そして、現行の技術的安全性に偏重する地層処分の対話活動では、議論することが不十分なことが示された。

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© 2019 International Association of P2M and Authors
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