抄録
豊島廃棄物等処理事業とは、香川県土庄町豊島の西部に汚染土壌を含む約90万トンの産業廃棄物が不法投棄された豊島事件の廃棄物等の無害化・再資源化による全量撤去を行う事業である。平成12年の公害調停成立後、行政と住民が互いに主体として関わる「共創」を理念として事業が開始され、その進捗において、住民と事業主体である香川県に対し、定量的データの3Dモデル化等によって可視化することにより、事業進捗の監視や検討材料として住民協働を情報面で支援する地域情報システムを構築してきた。本研究では、情報系価値基盤の強化により、行政と住民の共創を可能にする地域情報システムのP2Mでの位置づけを分析する。