関西学院大学先端社会研究所紀要
Online ISSN : 2434-4613
Print ISSN : 1883-7042
論文
環境の安全性をめぐる郷村発展と国家権力
李 永祥林 梅
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 8 巻 p. 19-42

詳細
抄録

本稿では、中国西南少数民族地域における持続可能な発展について、環境の安全性をめぐる郷村発展と国家権力の関係をもとに議論することを目的にした。主に、国家権力による郷村発展に対する関心事、村民に対するサービス、地方の郷村発展に対する評価などと、環境問題と関連する持続可能な発展、環境の安全、そして資源管理と分配といった問題を中心に検討するために、中国雲南省新平イ族タイ族自治県水塘鎮の大規模地滑りによる土石流に注目した。水塘鎮におけるタイ族村、漢族村、イ族村を調査対象にして、土石流による災害状況と災害後の対応を詳細に考察し、紅河流域の郷村発展、環境変化、国家権力及び民族関係について論じた本稿の考察・分析は、少数民族地域にお ける和諧社会の構築を反映する縮図となっている。その結果、土石流による地質災害と、それらによる人類の生活に対する影響を明らかにし、郷村政策、環境安全および経済発展を総合的研究の範疇に入れた持続可能な発展の論理問題を考えなければならないことを明確にした。

著者関連情報
© 2012 関西学院大学先端社会研究所
前の記事 次の記事
feedback
Top