バイオフィリア
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序文・祝辞
祝辞
矢野 潮
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2015 年 2015 巻 2 号 p. 101-102

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抄録
今回、研究を人類に役立てるための米国のパブメド登録申請の準備として,記念号を発行するに当たり,The BIOPHILIA journal の編集長,滝沢教授から祝辞を求められました。大変名誉なことと喜んでいます。
氏が予見していた人類の高齢化が明らかになっています。そして,氏は予見から必然を知り,挑戦を続けてきました。この人類の高齢化による社会崩壊を,リハビリテーション医学改革により阻止するという大事業が,世界中の医師の協力で,実現できるなどだれが予期できたでしょうか。私はこの記念号が人類の福祉向上に大きく寄与でき,さらに高齢化による社会崩壊を阻止できると確信しています。
懐古し,祝辞に致します。氏とお嬢さんは私の患者さんです。昔,氏が市長選挙に落選したとき,「どうして立候補したのだろう(当選は期待できないのに)」とふとつぶやいた言葉がお嬢さんから伝わったようです。お嬢さんが通院を続けている事情もあり,手紙をもらいました。私は20数年前の昔の事ながら,その手紙に非常に驚いたことをいまでも覚えています。
その手紙は次のようでした。
選挙の意味「団塊世代高齢化による高齢社会到来への危惧」と「リハビリテーション医学の改革で高齢者の自立が図れることからその危惧を取り除くことが出来ること,選挙運動がそのための一粒の種子になれること」,「リハビリテーション医学改革の道程の険しさと長さが予測できること」と「政治家に戻れるかどうか不明であるが,社会貢献の視点で結果を恐れず取り組む必要があったこと」,そして,学年は違うが大学の同窓生として,共に学んだことのある状況を説明し,「大学時代に社会貢献をもって自身の生活を律すると決めた」ことで結んでいました。
それまで研究チームに一人の医師もおらず研究推進の弱点でしたが,この選挙を見た医師が研究に参加したと聞きます。氏の結果を恐れない挑戦が想定どおりの結果を生んだようです。その後折に触れ氏から提供された,時事通信の記事で進捗を知ることが楽しみでした。
氏と世界中の有志からなる「家族」のように緊密に連携した医学・工学・社会科学の研究チームに,こころからの賛辞を送り,そして,今後の研究の進展を期待しています。
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© : International Biophilia Rehabilitation Academy
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