電氣學會雜誌
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進行常數及び波動イムピーダンスの軌跡に就て
黒川 兼三郎
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1926 年 46 巻 450 号 p. 84-100

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抄録
或るベクトルの先端が平面上に或る圖形を畫くときに、其の平方根たるベクトルも亦之に對應せる圖形を畫くべく、之を前者の平方根圖又は開平圖形と呼ばん。直線、原點を通過する圓、一般の圓及び主軸が横軸上にある抛物線等の開平圖形が本問題には必要にして、夫々の圖形を開平せば直角双曲線、レムニスケート、カシニ曲線及び假に開平抛物線と名付けたる曲線となる事を示せり。而して平行線條に沿ふ進行波の進行常數即ちベクトル減衰常數並に波動イムピーダンスの自乘のベクトルは、線路常數の一つ或は交番角速度が變化する時、直線、圓或は抛物線の内何れか一つを畫ことは直ちに知り得るにより、從つて夫々の開平圖形を求めて是等の軌跡を示せり。各々の場合を考へ且つ實例として電話用標準ケーブルのインダクタンスとリーカンス並に角速度の變化するときの是等圓形を示せり。
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