照明学会 全国大会講演論文集
平成15年度(第36回)照明学会 全国大会講演論文集
セッションID: 61
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空間共有者と照明方式が快適照明条件に与える影響に関する主観評価実験
*望月 悦子岩田 利枝板西 俊郎長谷部 徹
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抄録

光源の色温度と照度の組み合わせにより快適照明条件は異なるとされている。住宅居室に求められる雰囲気性は作業行為によって異なることも示されており、その他に照明方式や室空間を共有する人によっても居室に求められる雰囲気は異なると考えられる。本研究では住宅居室を取り上げ、照度,色温度,照明方式の組み合わせ条件がつくる照明空間の雰囲気性を定量的に把握し、また室空間を共有する人によって快適照明条件がどのように異なるか被験者実験により明らかにすることを目的とした。実験条件は、光源の色温度3条件,照度4条件,照明方式4種類の組み合わせ計48条件について扱った。申告内容は、評価模型装置内の光環境を15個の形容詞対7段階で評価するもの、および呈示された模型内の照明空間を共有する人によって、照明空間として適するか否か申告するものである。結果、評価模型内の照明空間の雰囲気性は、「明瞭性」「楽しさ」「自然さ」の3つの主成分で表現できることがわかった。分散分析の結果「明瞭性」「楽しさ」は照度と色温度、「自然さ」は照度と照明方式によって決まることが明らかになった。また一例として全般照明の場合、照明空間を一人で使用する場合は色温度が低い方が、照明空間を複数の友人と使用する場合は照度が高い方が照明空間として適していることがわかった。

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© 2003 照明学会
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