抄録
本論文では,位置合わせされた多視点距離画像を測地ドーム型データ構造に基づき再構築する手法を提案する.本手法では,球座標系に基づく2次元配列型データ構造を介し,形状データを測地ドーム型データ構造に格納することによってデータ入力の高速化をはかっている.測地ドーム型データ構造は,サンプリング領域の等方性を保証しているので形状データの構造を忠実に再現できる.また,測地ドーム型データ構造は,拡張ガウス像のデータ構造と同一であるので,形状データの再構築と同時に対象物体の拡張ガウス像を作成することができ,物体認識,姿勢推定などの応用分野におけるデータベースとしても極めて有効である.データ格納処理時間および精度について実験的に検証した結果,本手法が極めて有効であることがわかった.