抄録
近年のコンピュータ性能の向上により,3次元コンピュータグラフィックスを用いてコンピュータに構築された仮想空間のウォークスルーを行う技術が注目されている.一般に,大規模な仮想空間を構築する場合,仮想空間を構成するポリゴン数が増加し描画速度の低下を招く.仮想空間のウォークスルー表示においては表示品質を維持しながら描画速度を高速化する手法として平面ビルボードを用いたものがあるが,本研究では,円筒形のビルボードを用いた表示方法を提案する.また,提案手法をクライアント・サーバモデルによる仮想空間のウォークスルーシステムとして実装し,実験により有効性を検証する.