抄録
ビデオカメラの手振れ補正方式のうち,手振れの検出から補正までのすべてをディジタル処理にて実現する純電子式手振れ補正方式は,機器の小型・軽量化,信頼性の点で優れた方式である.しかし,本方式には補正時の解像度低下と長焦点距離での補正範囲不足という二つの課題があった.本稿では,これら課題の解決方法について報告する.まず,補正時の解像度低下については,テレビジョン信号に合致した標準のCCDに比べ,画素数を拡大した多画素CCDを採用した高解像度純電子式手振れ補正方式について,その原理,特徴,性能を実験結果も含めて報告する.また,補正範囲不足については,高解像度純電子式手振れ補正方式と光学式補正方式を併用する方式を提案し,試作機による実験結果から,補正範囲拡大のみならず,手振れ補正性能の面でも安定した高い手振れ抑圧特性を実現できることを確認した.更に,本併用方式のハードウエア削減策についても考察を述べる.