抄録
眼底は人の体を傷つけることなく,血管の状態を唯一無侵襲に観察できる場所である.眼底検査では,45度程度に* 撮影範囲が限定された眼底画像を複数枚用いて,全体を概観できるパノラマ眼底画像が作成される.本稿では,パノラマ眼底画像作成の際に,つながっていない 血管の周辺領域を 微小変形させることで,画像の合成境界において血管連結を行う方法を提案する.本手法と 対応する点同士を重ね合わせて 重畳合成する方法との比較実験を1,177本の血管に対して実施したところ,重畳合成ではつながっていなかった307本(26%)の血管を連結することに成功し,その有効性を確認した.