画像電子学会誌
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論文
大学教育研究情報収集・分析システムの開発と効用
中西 浩岡 哲生金谷 利旭
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2014 年 43 巻 2 号 p. 194-202

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抄録
多くの大学で,シラバス,教育プログラム,研究プロジェクト等の多様な教育研究に関する情報を,ホームページ等に公開している.教育研究に関する情報は,学生の学び,学内での情報共有,他大学での教育研究への取組状況の把握や大学間連携企画などに対して,極めて重要な情報として位置づけられるが,その活用は,極めて不十分である.かかる問題に対処するため,多くの大学のホームページに含まれる情報を一つのシステムに収集し,収集した情報をもとに多面的な情報の抽出・比較・分析を可能とする「大学教育研究情報収集・分析システム」を開発した.本論文では,まず,シラバスの記述・格納方法の多様さに起因するシラバス・クローリングの困難さを解決するため,新たに考案したクローリング手順書を用いたシラバスのクローリング技術について述べる.ついで,収集した大学のホームページから,真に意味ある情報の抽出を可能とする,新たな情報検索方法について述べる.加えて,抽出した情報を分析・比較する機能として,シラバスに含まれる知の抽出方法,および知の俯瞰表示方法について述べる.最後に,上述の新しい技術を導入して開発したシステムを用いて,シラバスの収集と知構造の分析や教育プログラムや研究プロジェクトに関する情報,大学運営施策や諸統計情報等の教育研究情報を収集した際の効用を評価した結果を述べる.
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© 2014 一般社団法人 画像電子学会
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