抄録
本稿では,ミスト封入型薄膜スクリーンを利用したホログラフィ立体像投影法について検討する.この方法では従来のミストスクリーン方式において課題となっていた表示像の揺らぎを軽減することができるが,その表示持続時間が短いため薄膜の耐久性の検討が必要になっていた.そこで,薄膜を構成するシャボン玉液の構成条件を変更することで像表示が可能な時間を改善する検討を行った.その結果,従来法に比べて大幅に表示時間を改善できることがわかった.また,奥行きを持つ物体や二色レーザ光による再生物体の多重表示の可能性についても確認実験を行った.