抄録
製品やサービスを対象として評価されることが多かったLCAはイベントへの適用が注目されている。これまでに発表者らは、スポーツイベントや会議イベントなどを対象にしたLCAを実施してきた。本発表では、エコプロダクツ2008を対象にした分析を行った結果について報告する。展示会はこれまで実施された上記のイベントに比べて、以下の点で評価に時間と労力が求められる。
・会場、主催者、来場者、展示者といった多数の関係者が環境負荷に寄与するため、これらの活動量を効果的に得てくるための検討が求められる。
・展示物や物品、創作物、配布物、レンタル品など、製品のLCAでは見られないさまざまな項目が関係し、これらの間接的な環境負荷量を網羅するかが重要な要件となる。
以上の課題に対して、本研究では原単位法を採用するとともに、CO2原単位リストとデータ収集フォーマットを新規に作成したうえで分析を行った。