Journal of Inclusive Education
Online ISSN : 2189-9185
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CACE REPORT
軽度知的障害のある生徒の進路決定プロセスと主体形成を促す教育的支援の検討
―TEM(複線径路・等至性モデリング)を用いた分析から―
今井 彩
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 14 巻 p. 240-252

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抄録
障害がある人の社会参加が進む中で、特別支援学校においては、教師が十分な知識やスキルを習得する機会がないまま進路指導が行われている現状が見受けられる。本研究では、特別支援学校高等部に在籍する軽度知的障害のある生徒を研究対象者とし、生徒の高等部入学から就職が内定する(卒業後の進路が決定する)までのプロセスを可視化することで、生徒の進路選択と社会参加への主体形成を促進する教育的支援について検討することを目的とした。生徒の進路決定までのプロセスを可視化し、生徒の変容を心理社会的な観点から具体的に表すことができるよう、質的研究法である複線径路・等至性モデリング(TEM)を採用した。その結果、生徒の進路決定までのプロセスには「卒業後の進路への見通しをもつ段階」「進路について考え始める段階」「進路について模索する段階」「卒業後の進路を決める段階」があり、それぞれの段階において、生徒の主体的な進路選択を促進する学習活動や人とのかかわりなどがあることが明らかとなった。逆に、生徒の進路選択を阻害する要素も明らかとなった。これらの結果から、生徒の進路選択と社会参加への主体形成を促進する教育的支援について検討した。
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© 2025 一般社団法人アジアヒューマンサービス学会
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