情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
第3回情報プロフェッショナルシンポジウム
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C23
研究影響度の国際評価研究:
—図書館情報学領域における論文の引用分析—
*角田 裕之小野寺 夏生
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p. 115-119

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抄録

研究の影響とは、研究成果である論文が読まれ、他の研究に利用されることで研究成果が波及していくと考える。研究成果の波及は、論文のなかで引用として現れ、引用を分析することによって限定的にではあるが、波及の状況が分かる。研究影響度は、一般に被引用回数と影響度は相関があると言われており、論文の被引用数を用いて測る方法がある。ところが、国単位の研究影響度を考えると、単純に多数の論文を生産している国が有利になる。よってが、国別の研究成果にある潜在的な影響度について測るには、規模の影響を排除した方法で必要となる。本論では、国別の論文数と論文の引用数・被引用数に加え、引用—被引用関係を計量化した評価指標(NI: Nation Impact)を考案した。NIは論文数評価、被引用数評価とも異なり、独自の評価体系となった。NIの多寡の要因として、国際共同研究比率からの影響が高いことが分かった。NIは研究単位の国別影響度を示す指標であることが明らかになった。

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© 2006 独立行政法人 科学技術振興機構
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