新製品・新事業探索は、企業が持続的な成長をしていく上で必要な取り組みであり、様々な方法が提案・実践されている。本研究では、新しい手法として段階的発想法を考案し、その適用について検討した。段階的発想法とは、共出語を用いてキーワードを段階的につなげて、新製品・新事業につながる発想を広げていく方法である。
従来より、コア技術のキーワードを用いて特許文献を絞り込み、作成した集合を分析して新製品・新事業を探索する方法が知られているが、段階的発想法は、この従来法よりも発想を飛躍でき、広い範囲で新製品・新事業を探索できるものと期待される。
本研究では、実在するK社のコア技術であるマイクロレンズを題材に、特許、学術文献、新聞、ソーシャルメディア、ウェブ情報から段階的発想法を用いて新製品・新事業の探索を試みた。その結果から、情報源による違い、従来法と段階的発想法との違いや有用性を考察した。