主催: 一般社団法人 情報科学技術協会
会議名: 情報プロフェッショナルシンポジウム
回次: 19
開催地: オンライン開催
開催日: 2022/07/07 - 2022/07/08
p. 91-96
本報告では、今日の大学・研究機関に求められている「研究力」の計測、分析、いわゆる研究IR活動について、特にそれを担当するURAがどう向き合い取り組むべきかを論じる。はじめに「研究力」という概念を整理するため、報道や政策文書上の用法を概観し、一般的な「研究力」概念が論文生産に紐付けられていることを確認する。その上で、本来研究成果は論文に限らないものであること、また、「研究力」の計測に用いられている論文データベースは網羅性が高いわけではないことから、極めて限られた範囲の情報で「研究力」分析が行われている現状を指摘する。分析担当者にとっては、限られた情報に基づいていることを自覚することは比較的容易であり、分析結果の受け手にもこの点を共有するべく配慮することが重要であることを論じる。